音を使って風景を描いていたり、その音像から
自然と風景が浮かんでくるような音楽作品が、僕は好きだ。

ワシントン州出身のフィル・エルヴラムによるユニット
Mount Eerie(マウント・イアリ)の2枚の新作は
それを見事に体現している点で素晴らしい。

生っぽい質感の楽器と電子音のドローンを中心に
夜空に佇む月を様々な角度から描写した前者と
リヴァーブの効いたディストーションギターと
叩きつけるようなダイナミックなドラミングを中心に
荒ぶる大海原を捉えた後者。

両者ともに曲数も少なく、インタールードを挟みながら
(楽曲自体はまったく小気味よくないが)小気味よく進むので
トータルタイム的にも生活に馴染みやすい作品なのだけど
このヴァイナルとデジタルのみで、しかも別々にリリースされた2作品を
2枚組のCDとして国内リリースした7 e.p. recordsさんが何より素晴らしい。

たったの500枚限定プレス。

それくらいならなんとかビジネスとして成立するだろう、
いや、そのくらいのプレス数だとしても、この作品を届けるんだ
そんなレーベルさんの決意に、大きな称賛を贈りたい。

まだ店頭に残っているはずなので、皆さんにも是非手にとってほしい作品だ。

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