エレクトロニカやフォークトロニカには
エレクトロニクスを使ってオーガニックさを表現するという
ある種逆説的なアートフォームとしての側面がある。

例えば、水面に広がる波紋のように浮かんでは消える電子音や
自然の不規則性を表現するためのランダムなビートがそうだ。

ところが、大阪在住のビートメーカー、マジカル・ミステイクスこと
エリック・レーブスが鳴らすビートミュージックは
ひとくくりにエレクトロニカと言っても、上記のような側面は皆無。
ましてやいわゆるIDMとも異なる、独特の感覚の音楽だ。

暴力的な電子音に、不規則というよりもむしろ
制御不能という言葉が似合う乱暴なランダムビートは
世の中の秩序を制御しているシステムが暴走し
ディストピア化したかのようなメトロポリスの姿を不穏に描き出す。

これはそんな狂気を孕んだ電子音楽作品だ。

 

 

 

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